2004年度12月定例会 困った奴、困った時、困った私!?東京支部

第14回東京地区研究会議事録

■テーマ:「困った奴、困った時、困った私!?」
■日 時:2004年12月18日(土)13:10 〜17:00
■場 所:日本経営協会(NOMA)研修室
■メインファシリテータ−:西田さん

1.本日の議題決め(13:10〜13:50)
  ・ファシリテーションしていて困ったことを全員で挙げた。(困った経験・人など)
  ・出てきた項目をグループ分けし、本日の議題とした。
    a.問題ある参加者の対処法
    b.問題あるファシリテータ
    c.セオリー通りにいかない場合の対処法
    d.参加者の盛り上げ方

2.グループワーク(13:50〜15:40)
  ・話したい議題毎にグループに分かれ、議論した。
  ・進めかたは、各グループに任せた。

3.発表および質疑応答(15:40〜16:45)
  ・各グループの発表内容の概要および質疑応答の一部を記す。

  ●1グループ「問題ある参加者の対処法」
   ・問題ある参加者を挙げ、グループ分けした。
     1.ランクパワーのある人⇒この対策を中心に議論
     2.よく話す人(攻撃的・曲げない・論理的でない)
     3.参加しない人
   ・対処法
     事前に参加を止める
     オブザーバにする(参加者に確認する)
     ポストイットなどで、1票の価値を平等にする
     立場を変えていただく(開発部門だったら、営業部門
    だったら・・)
     ゴールを明確にするなど
   ・質疑応答(Q:質問、A:回答、C:コメント)
     Q.ランクパワーを活かすという意見は出たか?
     A.サブファシリテーターとして意見を出してもらう。

  ●2グループ「問題あるファシリテータの対処方法」
   ・問題ファシリテータを思いつくまま挙げ、その対処方法を考えた。
   ・3つにグループ分け
     1.独断
     2.スキル不足
     3.マインド不足
   ・対処法
     独   断 →参加者が他の参加者にふる
            もっといいアイデアがあるのではないかと言う
     スキル不足 →プロセスを提案する
            タイムキーパーを決める
     マインド不足→参加者がボードに書きに行く など
   ・質疑応答
    Q.はじめてファシリテータをして、プロセスをどうやって
    作ったか?
    A.参加者に意見を聞いた。みんなに協力を頼んだ。

  ●3グループ「困った参加者対処法」
   ・困った参加者とその対処方法をまとめた。
     自己開示しない→自ら自己開示
     参加しない  →役割を与える
     口出しする  →ルールを明確にする
     批 判 的  →代案を求める
     ランクパワー →外す、ルールを明確にする   など
   ・参加者に対するプラスのストロークとマイナスのストロークが
   ある。
   ・そもそも、困ったチャンは本当に困ったチャンなのか?
   ・最後に・・・忘れていませんか?
  −「困った!」と思わない
  −気持ちを察する
  −「困ったチャン」が継続的と決めつけない
   ※メンバーが、困った参加者を実演

  ●4グループ「参加者の盛り上げ方」〜場の空気を変える〜
   ・会議/ワークショップを頭に入れた場の空気の変え方をまとめた。
   ・場を時系列に分けて、困った状況、対応法を考えた。
    (準備・スタート・中盤(中だるみ)・中盤(不測の事態)・ゴール)
      初 対 面   →ニックネームで呼び合う、自己紹介、
                他己紹介
      居 眠 り   →シンバル・ゲーム
      同じ人ばかり発言→役割を与える
      返 事 な し →目のあった人を指名
      参加者に対立  →共通の目的を見つける
      体調が悪い   →隠さず言ってしまう、休憩を取る  など
   ・質疑応答
     Q.「笑い担当」はどんな役割?
     A.場を和ませる対策を出す。また、役割を設けることでこの場
     を和ませることができた。
     Q.どのようなプロセスを取ったか?
     A.どんな場で盛り上げたほうがいいか、どんな場で盛り
     あがらなかったかを出して
      解決策を考えた。
     C.人ではなく、場を対象にしたのがよかったと思う。

  ●5グループ「参加者の盛り上げ方」〜10コの秘伝と黄金律〜
   ・どうすれば盛り上げられるか?→最初が大事。
   ・そのために必要なこととその順番を考えた。
    準備→雰囲気をつかむ→自分の緊張をほぐす
    →自己開示・失敗談・本音を言う→
    ギャグ→本音を言ってもらう→参加者に任せる:アイスブレーク
   ・質疑応答
     Q.大阪の人はギャグがうまい。日頃心掛けているのか?
     A.そうでないと生きていけない。
     C.地域によっては、ギャグがすべる。
     C.違う話題を箸休めとして提供することがある。
      (家族のことなど)
     C.緊張をほぐす。体のリラックスも必要ではないか?
      ⇒「体動かしましょう」は参加者ではなくファシリテーターが
       緊張している時も使う。

  ●6グループ「セオリー通りにいかない場合どうするか」
    ・セオリー通りに行かない時こそファシリテーションの醍醐味。
    ・実際にあった事を5つにグループ分け
      1.しゃれになんねーよ!
      2.使えねーよ!
      3.しょーがねーよ!
      4.聞いてねーよ!
      5.どーにもなんねーよ!
    ・実際にあった現象、その時とった行動、教訓を披露。
      現象:マーカーが油性だった
      行動:水性マーカーで上書きして消した
      教訓:事前にマーカーをチェック など

4.本日の振り返り(15:40〜16:45)
  ・本日の研究会は、進め方を細かく決めずに行なった。
   参加者を信頼して、議題を決めてもらい、ディスカッションをした。
  ・ファシリテータを決めないで議論を進めたチームが半分。
   その意図は?→自然発生するかという好奇心から
          濃いメンバーだったから
          思いを出したかったから
  ・スキルが共有されていたら全員がファシリテータ。
   場面場面に合ったファシリテーターを選ぶのがうまくいく。
   ここに困ったチャンが入ったらどうなる?
   全員がプロセスを意識していなければ、ファシリテーターを決めたほうがいい。
  ・困ったチャンがいないと議論を充分にできているかわからない。
   (きれいにまとまりすぎる時など)
   議論を深める意味では、困ったチャンが大切な場合もある。
  ・2:6:2の法則(注)、下の2割の人を切ったからといっていいというわけではない。
  ・困ったチャン:扱えないからそう思っているだけでは?
  ・困ったチャンは、特定の人がいつもそうなるわけではなく、場の力の中で図らずも「困った」になるのではないか?
  注)どんなグループでも人の貢献度をみるとだいたいの場合で20%はすばらしい人、60%は中庸な人、残りの20%はほとんど貢献していない人に分類できるというもの

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