《東京ファシリテーショングランプリ2008》 1.『事前準備』〜本気のフィードバックで究める〜東京支部

ファシリテーショングランプリ − 事前準備を究める ワークショップ − 記録

■テーマ:『事前準備』〜本気のフィードバックで究める〜

■日時 : 20081122() 10:0015:50

■場所 : 東京流通センター 第1会議室

■参加人数: 47名(うちファシリテータ、スタッフ9名)

■提供(企画)者、スタッフ: 山田 竜也、田頭 (当日不在)、佐藤 成臣、松井 正人、有馬 淳、長橋 良智、西田 徹、中丸 由美子(当日不在)、竹中秀明、大田直哉、山口 茂〈記〉

 

     概要

1.全体オープニング(10:00〜)

諸注意、オープニングムービー、

 

2.オリエンテーション(10:10〜)

今日の進行、グループワークの解説。ファシリテーショングランプリ共通のグランドルールの説明。

【チーム作り】

各チーム4〜5名で適当に席についてもらい、チーム形成、全体で8チームを作る。4チームをA(1〜4)、もう4チームをB(1〜4)として、同じ番号(1〜4)のチーム同士がペアとなる。(全体では、A,Bチームのペアが4グループできた)

【進め方】

     A,Bそれぞれの設定でチーム内でワークを行い、ワークで決めた役でA・Bチームが一緒になってロールプレイを行う。その後、Aチームは振り返り、BチームはAチームへのフィードバック表を作成する。そして、A・Bチーム間でフィードバックを行う。この1クールの後、A,Bチームが役割を交替して1クール行う。再チャレンジの場として、さらにチームの役割を交替しながら2クール行う。

     各ペアとなったチームに「フィードバック促進ファシリテータ」がつき、チーム間フィードバックに対してさらにフィードバックをする。

     ローカル(このワークでの)グランドルール:想像力全開で臨もう

※ 参加者がワークの内容を理解するのに時間がかかった。当初10分程度の予定であったが、質疑応答で延びた

 

3.グループワーク?(10:25〜)

仕切り役と会議の参加者役に分かれ個別に準備。

設定:町内運動会〜急な悪天候への対応

(1)作戦タイム(5分)

【仕切り役(ファシリテータ)チーム】:事前準備

 参加者の選定、会場の配置、アジェンダ作成等、5分間では全ての検討が出来ないような内容が与えられる。グループで優先順位を付け準備してもらう。

【会議の参加者役チーム】:ロールプレイ内容の確認

(2)ロールプレイ(15分)

     Aチーム:ファシリテータ(町内会青年部長、副部長、他)

     Bチーム:参加者(運営統括の町内会長、備品担当の町内会会計部長、保全担当の町内会警備部長、PTAボランティアスタッフ)

※ まずやってみよう、という感じでスタート。各参加者ともどうなるか不安があるようで、皆、表情が硬い感じがした。

(3)チーム内振り返り、参加者側チームはファシリテータ側チームへのフィードバックシート記入(5分)

(4)グループ間で相互フィードバック(20分)

     先ずは現場がどうだったか、について、結果を中心にフィードバックを行う。その後、要因として事前準備はどうだったかのフィードバックに移る。次に、準備の優先順位をどう決めたかについて、参加者側チームが納得できる説明をファシリテータ側チームが行うよう厳しいダイアログを展開する。さらに「フィードバック促進ファシリテータ」が関わり、両チームにフィードバックする。

※ ここでも「フィードバック促進ファシリテータ」を含めて、皆の表情は硬め。

 

4.グループワーク?(11:10〜)

設定:会社の突発会議〜新製品のプレスリリース前日に、競合他社への対応のため役員が緊急会議を指示

(1)作戦タイム

(2)ロールプレイ

     Aチーム:ファシリテータ(経営企画室メンバー)

     Bチーム:参加者(営業課長、広報課長、開発課長、開発チームメンバー、製造課長)

     1回目のロ−ルプレイで要領がつかめたようで、1回目より熱っぽくロ−ルプレイが行われた。X軸/Y軸を使うなど、ファシグラもマトリックスを使ったり色使いが増えたりしていた。1回目に比べすんなり進行している様子。2回目の方が場が和んで笑顔が増えた。

(3)チーム内振り返り、参加者側チームはファシリテータ側チームへのフィードバックシート記入

(4)グループ間で相互フィードバック

※ 「フィードバック促進ファシリテータ」からのフィードバックを含めて、熱い議論が展開。ロ−ルプレイに続いてフィードバックでも盛り上がっている。”車座”が自然と丸くなり、参加者が前傾姿勢で輪に参加している姿が印象的。

 

<昼休み> 12:15〜)

 

5.グループワーク?(13:00〜)

設定:町内運動会〜急な悪天候への対応の反省会

(1)作戦タイム

【仕切り役】:事前準備

【会議の参加者役】:ロールプレイ内容の確認

(2)ロールプレイ

     Aチーム:ファシリテータ(町内会青年部長、副部長、他)

     Bチーム:参加者(運営統括の町内会長、備品担当の町内会会計部長、保全担当の町内会警備部長、PTAボランティアスタッフ)

※ 2巡目に入り、ロールプレイがスムーズにいっている感じ。午前中よりも役になりきっている。

(3)チーム内振り返り、参加者側チームはファシリテータ側チームへのフィードバックシート記入

(4)チーム間で相互フィードバック

※ メインファシリテータの合図があってもすぐにフィードバックが終われないくらい、皆、熱中している。和やかに、しかし、熱く、かつ、真面目なフィードバックが行われていた

 

6.グループワーク?(14:25〜)

設定:会社の突発会議〜今後の突発会議への対応

(1)作戦タイム

(2)ロールプレイ

     Aチーム:ファシリテータ(経営企画室メンバー)

     Bチーム:参加者(営業課長、広報課長、開発課長、開発チームメンバー、製造課長)

※ 模造紙を増やしたり、机の配置を変えてみたり、タイムスケジュールやアジェンダを貼り出したり、各チームが工夫をしている。ロールプレイの役になりきり、社長を登場させたり参加者同士の対立を演じるチームもあって、ロ−ルプレイにも本気度、想像力アップが感じられる。

(3)チーム内振り返り、参加者側チームはファシリテータ側チームへのフィードバックシート記入

(4)チーム間で相互フィードバック

※ 辛口だがダメ出しではないフィードバックもあり、参加者の本気を感じる。早口のファシリテータの話に皆が着いていき、話を聞き逃すまいという姿勢を感じさせるチームもあった。

 

7.チーム内振り返り(15:30〜)

フィードバックシート記入し、以下のことをまとめる。

・自分たちの傾向

・再チャレンジ(2回目)で工夫したこと

・その結果はどうだったか?

・そこで気付いた事

 

8.全体振り返り(15:40〜)

チーム内振り返りでまとめたことを発表。以下、各チームの発表の概要。

     1回目のロールプレイではいきなり打ち合わせを始めてしまった。2回目は目的、アジェンダを作ったが、目的を共有できず会議が紛糾した。用意をしすぎて幅を狭めてしまった。用意しておくのは最小限のゴールでよく、柔軟に対応することが大切だと感じた。

     グランドルールの決定、イスの座り方、役割分担などをチーム内で徹底をしっかり準備することが大事。狙い・目的の明確化、合意形成の難しさ、大切さがわかった。

     チームワークは良かったが、フォローしすぎて役割分担がうまくいかない面もあった。2回目は、アジェンダを決めすぎて、柔軟ではなかった。途中でグランドルール、アジェンダを忘れてしまい十分な対応ができなかった。全体のゴールは考えていたが、プロセス1つ1つのゴールも決めておけばよかった。バランスを考えすぎた。

     枠組みを用意できたり、芸達者なメンバーがいて役割を決められた。また、相手チームから学ぶことができた。再チャレンジでは、運動会のロールプレイは役になりきれた。書記を2名置いたのが良かった。

     1回目は目的をはっきりさせなかった。チーム内の共有不足で会議に突入し、言いたいことを言えずにもやもやしていた。2回目は、目的を明確にし、根回しをしようとしたがうまくいかなかった。説明、相手への問いかけが重要だと感じた。

     目的とゴールを明確化したが、場作り、根回しがうまくいかなかった。参加者に押し付け気味になったしまった。2回目は、プロセスを重視したら良くなった。ただ、時間に追われて強引な誘導になってしまった。

     1回目は準備不足だった。2回目はグランドルール、何を決めるか、役割分担をした。しかし、突発対応でファシリテータが参加者にひきづられてしまった。事前準備不足の時のファシリテータのやり方(ごまかしたり、その話題を避けるような言い方など)に気がついた。

 

以上

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