東京ファシリテーショングランプリ2008 コンテンツ実施報告書
2008.11.29
■ コンテンツ:ファシリテーションに挑戦〜今のあなたの一歩先へ〜
■ 日時: 2008年11月22日(土) 10:00〜15:50
■ 場所: 東京流通センター 第4会議室
■ 参加人数: 34名(うちファシリテーター、サポーター10名)
■ 提供(企画)者、スタッフ:杉村郁雄、叶陽介、川上泰央、富士慎一郎、松澤拓矢、知花紀子、鈴木まり子、菊地秀雄、曽我泰、大川喜教、小藤輝正(記)
■ ねらい:ファシリテーションに対する知識・技術・思いが一歩先に前進する
■ 概要:
1.オープニング&オリエンテーション&アイスブレイク(10:10〜10:35)
今日の進行、チームセッションの解説。
参加者3名+サポーター1名で8チームを構成した。
2.個人目標設定&チェックイン(10:25〜10:50)
「目標シート」に個人目標を記入して貰い、各チームでチェックインを兼ねて記入内容を共有した。
3.午前セッション(10:50〜12:30)
? 一つの商品(参加者が知らない物)の名前、キャッチコピー、10秒CMをチームで考える。
? 参加者3人がそれぞれずつファシリテーターを実践(20分)
? 1人ずつ終了した時点で、ファシリテーター以外の3人は「フィードバックシート」を記入(5分)
? その間、ファシリテーターは「自己振り返りシート」を記入
? 3人が終えたところで、フィードバックシートを基にファシリテーターへフィードバック
? 予定では?までであったが、10秒CMまで完成したチームが多かったために発表したいチームには発表して貰った。かなりの盛り上がりとなった。
4.チーム替え&中間解説(13:15〜13:32)
チーム編成を替え、午前セッションについてサポーターおよび企画者で振り返りを行い、その結果を参加者にフィードバックした。(詳細は後述)
また参加者には「ミニポイント集」を配布し、「フィードバックシート」の評価項目それぞれについて気を付ける点などを解説した。
5.午後セッション(13:32〜15:20)
? 午前同様、一つの商品(参加者が知らない物)の名前、キャッチコピー、10秒CMをチームで考える。
? 参加者3人がそれぞれずつファシリテーターを実践(20分)
? 1人ずつ終了した時点で、ファシリテーター以外の3人は「フィードバックシート」を記入し、ファシリテーターにフィードバック(10分)
? 午前セッションで10秒CMを発表することで場が盛り上がることが分かったことと各チームが発表を前提で議論をまとめようと非常に前向きな議論をしていることを踏まえ、午前同様チーム発表を行った。
6.チームで全体振り返り(15:30〜15:50)
元のチームに戻り、全体を通して振り返りを行った。
当初は「FBシート」の評価を点数化し、自己の午前と午後の点数でレーダーチャートを作成して貰う予定だったが、CM発表を行ったため割愛した。
■ 企画者としての感想その他:
・ 午前セッションでは、テーマと課題だけを与え合意形成を行ってもらい、Fの進めかたや道具の使い方などは参加者任せとしたが、しっかりプロセスデザインから入ったチームやいきなり議論に入ったチームなど、チーム間で力量の差が見られた。
・ 中間解説時のフィードバックは以下のとおり。
ファシリテーターが議論に入り込んでいた。
「シキリテーター」になっている人もいた。
時間配分を最初に決めることが大切だが、いきなり議論に入っていた。
アウトプットイメージ(目標)を持つことが希薄。議論が迷走していると感じたら、今は何をしているかという確認をする。
特に名前を決める過程では、発散がうまくいっていないチームがあった。ブレストなどを活用すると良い。
結論を多数決で決めようとしていたが、多数決は最終手段である。もっと合意形成する努力が必要。意見を聞いて、その理由をそれぞれ列挙すると、違う候補を主張していても理由は似通っていたりする。その共通点から第3の案が生まれることもある。
多数決が必要になったとしても、複数の結論を出す時には多重投票の手法を使えば納得感が出てくる。
・ 午前セッションでは時間の制約に注意が行ってしまい、参加者を無用な部分で焦らせてしまった。ファシリテーター交代時間などはタイムスケジュールに見込んでおいた方が良かった。
・ チームでの振り返りは行ったが、全体での振り返りはやらなかった。時間の制約で仕方ない面もあるが全体振り返りは必要だと感じた。
・ 10秒CMという結果だけを発表したがプロセスの発表もあった方がより気づきがあったと考えられる。
・ 各チームに1人サポーターがいることで、参加者へは手厚いフォローで出来たと思う反面、結果的に初心者向けのコンテンツだったとも言える。
・ 午後セッションでは午前の反省を十分に活かしていた。ほとんどのチームがプロセスデザインからファシリテーションを進めて、ブレストなどの活用も見られた。一度ファシリテーターをやってFBを貰った後に“再チャレンジ”するというファシリテーショングランプリのコンセプトは有効であると言える。
以上
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