2011年度9月定例会 3.はじめのい〜〜っぽ 第19回東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 9月度定例会
テーマ はじめのい〜〜っぽ第19回
開催日 2011年9月24日
会 場 アカデミー茗台7F活動室
講師・
ファシリテーター
松本賢(FAJ会員) 1名
企画運営担当 はじめのいっぽチーム
(安倍能行、大川喜教、大沢珠己、奥田浩、川原伸朗、
筒井康志、永井則子、中垣勝、中島美暁、中平拓司、
成瀬幸敏、牧島正武)
12名
参加者数(会員) 18名
一般・見学者数 0名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
【概要】
(対象)
ファシリテーションを知識レベルで抑えているが実践の場が少ない方
(目的/狙い)
ファシリテーター(参加者)に話し合いの「納得感」に注力したファシリテーションを経験してもらう。
(ゴール/意図)
話し合いの「納得感」を高める工夫(スキル・手法)を1つでも持ち帰ってもらう。
(グランドルール)
自分らしくやってみよう! 失敗したっていいんだよ、話そう、聴こう、楽しもう。

  • ※今回の新たな試みとしてテーマ終了後に
    「企画スタッフ振り返り」を実施。
    「企画スタッフ振り返り」は金魚鉢形式で一般参加者も見学可。
【プログラム】
12:30-12:35
オープニング
12:35-12:50
アイスブレイク
 
?4象限自己紹介(?出身県、?今日の朝食、?誕生月日、?今日実現したいこと)
 
?チーム対抗連想ワード(「納得感」から連想するワード)
12:50-13:15
MF自己開示、ワーク説明
13:15-15:45
ワーク
 
(作戦タイム:5分、議論:20分、振り返り:10分)×4セット、途中休憩1回
 
ケース
 
『市民公開討論会の広報ポスター案作成 ―エネルギー問題に向き合う―』
 
4回のワークを使って、市民公開討論会を企画立案する。
15:45-15:55
アウトプット作成/発表者決め
 
ワークの成果をポスターとしてまとめる。
15:55-16:45
発表(発表4分、質問2分 全5チーム発表)
16:45-17:05
振り返り(個人、グループ、全体)
17:05-17:25
アンケート、告知、レイアウト変更
17:25-18:00
企画スタッフ振り返り(一般参加者見学可)
【アンケート結果】
  • Q1 アイスブレイクについて伺います。緊張がほぐれて、参加者と打ち解けるのに役立ちましたか?
  • 83%の方が「○:役立った」と回答をされた。
    「メンバーを知るきっかけになった」「初めて会う人と打ち解けることができた」等の意見が多かった。
  • Q2 ワークで使用した「市民公開討論会の広報ポスター案作成」は取り組みやすいケースでしたか?
  • 44%の方が「○:よかった」と回答をされた。
    「難しかった」「理解に時間がかかった」等の意見が多かった。
  • Q3 全体の進行について伺います。インストラクションは聞き取りやすく、わかりやすかったでしょうか?
  • 83%の方が「○:よかった」と回答をされた。
    「やることが明確だった」という意見と「明確な説明が欲しかった」という両方の意見あり。その他「等身大な感じでリラックスして聞くことができた」
  • Q4 納得感に注力するようインストラクションをしました。納得感を高める話し合いを意識して取り組めたでしょうか?
  • 61%の方が「○:できた」と回答をされた。
    「異論が出なかったので納得うんぬんではなかった」「納得感って何でしょうね」等、もやもや感が残る意見があった。
  • Q5 模擬会議中のフィードバックについて伺います。フィードバックから何か気づき等はありましたか?
  • 94%の方が「○:あった」と回答をされた。
    「的確なアドバイスをもらえ、次に活かしたい」「自分の強みを再認識できた」等、満足感の高い感想が多かった。
  • Q6 最後の振り返りについて伺います。個人の振り返りからグループ、全体の振り返りを行いました。振り返りから何か気づき等はありましたか?
  • 94%の方が「○:あった」と回答をされた。
    「プロセスの重要性」「メンバーもファシリテーター!」「同じことをしても感じ方、視点が違う」等の気づきがあった。
  • Q7 今回の定例会はあなたにとってファシリテーション実践の安心安全の場になったでしょうか?
  • 72%の方が「○:そう思う」と回答をされた。
    「『失敗してもいい』と最初に言ってもらったのが良かった」「同じ目的を持った仲間で実践を行うことは安心感がある」等の意見があった。
【MF(テーマ)の所感・感想】
<企画準備ミーティング>
FaceToFaceのミーティングを全3回実施した。
?MF企画目的の発見(ブレインシェイキング)
?企画案の検討
?シナリオの検討
MFと当日スタッフとの想いの共有はとても重要。準備は早めに開始して、スタッフをうまく巻き込んで企画を進める事が当日の成功に繋がる。
<当日準備>
急遽参加したスタッフもいてウォークスルーは予定より時間がかかった。また昼食をはさみスタートまでの時間管理、スタッフへの指示が出来ずにキッチンタイマー、アジェンダ作成など準備に遅れが目立った。MFは時間通り開始したのは良かったが、スタッフの配置が不明確だったり、第一声が小さかったため開始の意識は各自バラバラだった。
<目的・ゴール>
目的は「納得感に注力したファシリテーションの経験」だったが、全体的に参加者は納得感について意識はしていたが、企画側が想定するほどこだわって議論をしていなかった。また、ゴールの「納得感を高めるスキル・手法の持ち帰り」も少なかったようだ。ハードルの高いテーマだったため、準備不足は否めない。企画スタッフ振り返りでも話が出たが、「気づき」ではなく、「もやもや」を持ち帰った人も多かったように思う。しかし「もやもや」も時間が経って「気づき」に変わることがあるので、その日あった「もやもや」感も大切にして欲しいと参加者に伝えたい。
<シナリオ>
アンケートの感想にもあるがワークの成果物発表と、全体での振り返りは他チームで起きたことを共有し、新たな気づき、視点を与えられる。そのため、ここの構成や運営により、参加者の満足感に大きな差が出ることが良く分かった。ヒントやツールの紹介、事例説明やミニレクチャーなど参加者が「納得感」について考えるきっかけを与える工夫はもっとシナリオに組み込めたと思う。
<グランドルール>
「失敗してもいいんだよ・・・」という言葉は実践の少ない参加者や、当日のMFにとっても効果的。その前後に入る言葉を企画によりアレンジするとフレーズがなお生きてくると思う。
<アイスブレイク>
「初めてあった人と打ち解けられた」という意見の中、「充分にアイスブレイクされなかった」という少数意見もあった。一歩のシナリオ上、アイスブレイクに時間を取りづらいため、アイスブレイクは知る・経験することを目的として、ワーク中に「話し合いの場作り」も含めて行ってもらうように促すことも一案である。
<ケース>
参加者からは一様に難しいという反応。作成者もいつも以上に力が入った。今回の結果を今後の企画に生かしていきたい。
<MFとしての在り方>
準備や当日の運営も含め、やりきった感があったのでMFはじめのいっぽとして、満足度は高かった。本番当日MF自身があがらずに力を発揮するために大切だと感じた・学んだこと。
  • ?様々な想定をした周到な事前準備(本番までの不安払拭)
  • ?「自分だけでやらなくては」ではなく、「スタッフや参加者と一緒」にやっているという感覚
  • ?初め落ち着くまでは自分と同じペースの人を見つけて見ている
<総括>
周りのスタッフの大きな協力があって、当日を終えることが出来た。MFは企画の中で中心的な存在となるが、周りの存在がなければ中心は生まれないし、周りに全てを任せてしまっては中心が無くなってしまう。悩んで苦労をした分だけ、学びが増えて、達成感が大きくなると思う。他の皆さんにも是非MFやスタッフをする中で同じような経験を味わって欲しい。
【MF(企画スタッフ振り返り)の所感・感想】
定例会終了直後の記憶が鮮明な時に、スタッフ全員による振り返りの時間を持つことができ、30分という限られた時間ではあったが、全員の意見・感想を述べてもらうことができたので、「一歩」の企画・改善・観察・改善のサイクルを回すきっかけになったのではないかと考える。

スタッフ振り返りを金魚鉢形式として、一般参加者も見学可としたことは、企画スタッフがどのような活動をしているかを知り、企画運営に関心を持ってもらいたいという想いがあった。
今回の参加者の中に、いっぽの企画メンバーに参加希望された方がいらっしゃったので、企画運営参加の関心を高める効果も多少あったのではないかと感じた。
報告作成者 松本賢(テーマMF)、安倍能行(企画スタッフ振り返りMF)、
中垣勝(CO)
報告日 2011年10月8日(土)
その他特記事項 欠席者=0 (前日までにキャンセル連絡は除いています)
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