2012年度3月定例会 2.話の「視える化」で、あなたのもやもやもスッキリ視えるか? 〜ファシリテーショングラフィックで視える化を体験してみよう!東京支部

 

       

事業内容 調査研究:東京支部 2013年3月度定例会
テーマ 『話の「視える化」で、あなたのもやもやもスッキリ視えるか?
〜ファシリテーショングラフィックで視える化を体験してみよう!〜』
開催日 2013年3月23日(土)
会 場 法政大学 市ヶ谷キャンパス 富士見坂校舎 F307教室
講師・
ファシリテーター
石井かれん&廣橋ひかる(法政大学 手話サークル「わたがし」) 2名
企画運営担当
浅羽雄介、飯島邦子(以上FAJ会員)
2名
参加者数(会員) 16名
一般・見学者数 3名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など

【概要】

大学の手話サークルに所属している学生が、ファシリテーションに出会い、ファシリテーショングラフィックを知り、自身の活動である障がい学生支援活動における「情報保障」という概念と結びつき、感銘を受けたことから、このテーマは生まれました。
「情報保障」とは個々人が得られる情報の差をなくすこと。例えば、耳から情報を得られない人に対して、情報を視覚に頼る方法に置き換えて、情報の内容や質の差をなくす・・・これが「情報保障」。
このテーマは、ファシリテーショングラフィックとは情報保障が目指している"人と人とを繋ぐことが出来る大切な「視える化」のツール"の一つであるという学生たちの気づきを参加者と共に体感し、考え、更に「視える」とは何であるか?を探求するワークです。

【プログラム内容】

13:00 オリエンテーション  
13:35 開始 ワークショップの全体像や目的、ルールなど場の共有
          MF二人の紹介と今回のワークへの思い
13:45 レクチャー「情報保障」とは
          「情報保障」という考え方を理解してもらう
13:55 チェックイン グループづくり ラインナッップ 自己紹介
          ラインナップによりFG体験者を平均的に各グループに入ってもらう.
          グループ内参加者が知り合う。
14:05 ワーク1「ノートテイク体験」
NTを通して、情報保障の「視える化」を体験
          ・情報保障のない体験をした時の気持ちを感じる
          ・情報保障がある体験をしたうえで情報保障の大切さに気付いてもらう
          ・双方の時の気持ちを感じて貰う。
          ・情報保障の「視える」を感じて貰う
14:55 ワーク2「ファシリテーショングラフィック体験」
          FGを通して、協働促進の「視える化」の体験
          (問い:"情報保障"にはNT以外に何があるか?)
          ・情報保障の概念を落とし込む。
          ・情報保障は障がい者の為だけではなく、障がいの有無にかかわらず、
          誰に対しても必要なものであることを感じる
          ・情報保障の一つであるNT体験をしたうえで、FGを見る。
15:45 休憩
15:55 ワーク3「探究カフェ」
          二つの「視える化」を体験して「視える」ということへの考えを深める
          様々な人と話すことによって、色んな「視える」に気づく。
          またNTとFGの違い・共通点から、どんなことが自分の中に落ちてきたかを考え、共有してもらう。
17:05 チェックアウト 個人ワーク+壁貼り 「視える」とは〇〇だ!
          それぞれが自分なりの『「視える化」とは○○だ!』が出ていて、それを全体で共有する。
          ・個人個人が落とし込むことによって、視えるを発見する
          ・壁に貼ることによって、全体でみれるようにする。
17:30 次回告知

【参加者の声】

●「プログラム」について感じていること
・定例会には多数出ていましたが、今日のプログラムは本当に発見!発見!がありました。また同じプログラムでも出たいです。
・1つ1つのワークの時間に余裕がなかったかな。でも素晴らしいプログラムでした。ありがとうございました。
・「視る」ということをいろいろな視点から見直すことができました。ありがとうございました。
・イヤホンワークは衝撃だった。一回のセッションはもう少し長くてもいい。
・とても得るものが沢山あり良かったです。まだ頭の整理ができていませんが・・・
・「ノートテイク→FG」をセットでやるのはよかった。それぞれ比較もありそこから色んな問いが出てきた。
・グラフィックの効果を具体的に考えられたので良いキカイになりました。
・イヤホンワークは気づきがとても多かった。もう少し説明(模擬)を工夫していいかも。
・テーマとワークの内容の結びつきが散漫なイメージがしました。せっかく聴覚障害の話をしたのだからそこからもっとフィーカスしたワークでも良かったのでは?
・気づきの多く得られるいいプログラムだったと思います。
・気づきも沢山あり、工夫されていると感じました。時間配分で個人の振り返り時間(2分→4分)がもう少しあるといいと思いました(但し振り返りシートがあるのはとてもわかりやすかったと感じました)。
・体験させることが新鮮。
・ワークが充実していて楽しかったです。
・フレッシュで楽しかったです。視えるという普段考えないことも考えるキカイにもなりました。「情報保障」について考えるワークの目的を設定していただくとやりやすかったかも。
・ゆったり進行でよかったです。電気のスイッチon/offはマネさせていただきます。
・内容が充実していてよかった。
・FGの部分(テーマ2)がちょっと余計だったかも。もっと純粋に情報保障について深めたかった。

●「学生MF」へメッセージ
・2人とも落ち着いてその場にいた(存在感)。素直な心で私たちを尊重して進めてくれた(小さな工夫。スイッチとか。手話通訳での自己紹介とか)
・ワーク??の後の「共有」のインストラクションがとてもわかりやすかった。
・時間管理を場をみて少しゆるめても良いかなと思いました。
・しっかりとプログラムデザインされていて良かったと思います。また、流れもあり良かったです。
・堂々と進行されてて良かった。
・2人のかけあいも含めて素晴らしいMFぶりでした。インストラクションが明確で笑顔が参加者に安心感と楽しさを引き出していました。どんどん経験して下さい。
・一生懸命さが伝わりました。
・とても楽しく学ばせてもらいました。ありがとう。明かりのスイッチはやめてもいいかも。
・学生ながら頑張った進行でお疲れ様でした。ワークの内容が少々難しい内容があったので細かく進行をつめた方がいいと思います。
・段取りを間違えそうになったときのリカバリーがうまかった。残り時間を提示して視える化したのがよかった。
・ワークの進め方の説明で「〜してほしい」「〜と感じてほしい」と、どうなってほしいか期待を明確に説明されていてわかりやすかったです。
・好感のもてる進め方。準備が良かったです。
・とても安心してワークに参加できました。手話サークルのお2人だからこそできたワークだと。自信もってハッキリ話すをもっとよくなりますよ。
・初々しくて、でも手話などもしっかり習得されていて取り組む姿勢がすごいなと思いました。時間を伸ばすなど臨機応変な対応をしていただけた。
・一生懸命感が出ていて良かったです。わが娘を見守るかのように皆さん暖かく参加されていたように感じました。手話見事で感心しました。
・手話で会話しているのがかわいらしかった。応援しています!
・最初ちょっと不安だったけど、最後は立派に締めたと思います。次回のMFも楽しみにしています(またやりますよね?)

●「視える」について感じていること
・時間がない中で難しいとは思いますが、この気づきをどう現場にいかすか?という時間があったらいいなぁ〜と思いました。
・「視える」って奥が深いと感じた・・・もっと「視える」を意識したいと感じた。
・「視える、視る」は目だけのことではなく、五感につながるダイナミックな行為だと思いました。
・「視たい」気にされてはじめて「視せられる」のだと気づきました。新鮮。
・大切なこと。「視える」がないと会議は不安がある。会議の時間・内容をムダにしないために大切なことだと思った。
・ハードな、危険な男、鋭いナイフな側面について、考えてみたいと思います。
・FGのよい部分だけでなく、危険なところもあるのだと気づいた点。
・グラフィックのプロセスを振り返る手法がほしくなった。ビデオにFGを撮ってみるワークは面白いかもしれない。
・単に目に映るだけでない。気持ちや中身がわかることが大切だと思いました。
・視えるとこんなに深く考えることが無かったのでとてもよい機会でした。
・多様な人の「視える化」を考えることをもっとしてきたいと思いました。
・視える人のマイナス面をはじめて意識できてよかったです。
・視える=感じる。参加者や相手の存在を大切に思い人としての尊厳を大切に思う。ファシリテーターとしてのあり方が大切だと思います。(視えるとは尊重。なるほどと思いました)
・五感で感じる力。プロセスを理解してはじえて視えている。相互の感情、期待が視えてこそ。
・いろいろな場面での「視える」があるなぁと思いました。気づきがありました。
・毎日毎日「視」ることに多くを頼って生きている・・・視えることは大事だなぁ。
・深いです。共通認識を持つ大切さがわかった。
・なんで「見える」じゃなくて「視える」なの?
 

【担当者振り返り】

・率直な反応を返してくる学生二人に、こちらもとても刺激になりました。ありがとう。
・学生と社会人がチームを組んでひとつのコンテンツを作り上げるプロセスがとても面白かった。
・ワークショップのコンテンツの成功には、その軸にある彼女たちの強い思い、センターメッセージが最後の成果に導く。
・振り返りでは、学生二人からのフィードバックがとても学びになった。自分が何気なく発した言葉に対して、学生が想像以上に反応していたり、何かを感じていたり、人との関わりは深い。
・手話サークル所属の学生という彼女たちならではの体験をファシリテーションとうまく結びつけてアウトカムにつなげることができた。その意味では大学との共催ならではの企画の実現であったと思われる
・プログラム作成に関しては、テーマを掘り下げる対話に時間をとったことが結果的に功を奏したを思われる
・一方で準備期間がもう1〜2週間欲しかった

 

報告者 飯島邦子
報告日 2013年4月25日
その他特記事項
 
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