2018年08月定例会3『家庭内ファシリテーション』東京支部

調査研究:東京支部 2018年08月度定例会

テーマ

『家庭内ファシリテーション』

開催日

2018年8月25日(土)

会 場

台東区民館 第四会議室

講師・ファシリテーター

安倍 能行 (FAJ会員) 1名

企画運営担当

大沢 珠巳、大川 喜教、干田尾圭子、小西 力哉 (以上FAJ会員) 4名

参加者数(会員)

11名

一般・見学者数

1名

テーマ詳細 プログラム内容 担当者振り返り 参加者コメントなど

【企画概要】
今ファシリテーションは医療・まちづくり・組織開発・教育・企業実践といろいろな分野で活用されています。皆さんはそれぞれの分野でファシリテーションを日々実践されていると思います。でもちょっと待ってください。あなたの最も身近な家庭でファシリテーションは使われていますか?うまくいった経験はありますか?

本テーマでは、「ファシリテーション基礎講座」でも学ぶファシリテーションの4つのスキル
・場のデザインのスキル
・対人関係のスキル
・構造化のスキル
・合意形成のスキル
を用いて、家庭内でのファシリテーションの実践について考えます。

【プログラム内容】
目的:自分の最も身近な家庭内でファシリテーションはどのように実践されているのかを、参加者各々の事例から探っていき、効果的な家庭内ファシリテーションを探っていくことがねらいです。ファシリテーションの4つのスキルがどう家庭内で応用実践されているのかを探る。(隠れた狙い:在り方、ジェンダの違いについて気づく)
ゴール(参加者): 参加者は家庭内ファシリテーションの事例共有を通じ、家庭内での効果的なファシリテーションについての気づきを得て、それを実践してみようという気持ちになっている。
ゴール(企画スタッフ):効果的な家庭内ファシリテーションに必要なことについて、気づき・視点・知見を得る。

1.オープニング、自己紹介、インストラクション:家庭内で4つのスキル(場、対人、構造化、合意形成)どう実践しているか。
2.ワーク1:家庭内で場のデザインのスキル、対人関係のスキルをどのように活用しているか。他のグループとの共有。
3.ワーク2:家庭内で構造化のスキル、合意形成のスキルをどのように活用しているか。他のグループとの共有。
3.ワーク3:家庭内で4つのスキルをどのようにとり入れるか。他のグループとの共有。
4.アンケート記入、振返り。

【参加者の声(ワークショップの振返りコメント)】

・家庭内ファシリテーションは成立する。
・個人、家の悩みが話せ、ヒントをつかむ場づくりがよかったです。
・家庭は基本となる社会単位。難しいけど、しっかりコミュニケーションをとって合意をとっていくのは大切。・ファシリテーションの「スキル」に限定しない考え方が良いのでは。家庭内では「スキル」以上に「環境づくり」が重要と思われ、そこにフォーカスすると納得感も大きい。
・「ファシリテーション」という言葉にこだわると不自然になることもあるので、家族のことを見て、場に応じて柔軟にファシリテーションの知識や技術を使っていきたいと思った。
・家庭内は関係性(雰囲気・安心感)を重視することが大切。
・妻とじっくり話せる旅行など提案、初心を思い出すイベントをやってみたい。
・明日朝、息子と話してみたい。
・これまでの2回の実施を踏まえ、過去の調査・研究についても知りたい。

【メインファシリテーター(MF)振り返り】
・普段あまり話すことのない自分の家族や家庭でファシリテーションをどう活用しているのかを本音で語りあえる場になったと思います。家庭内でファシリテーションを活用している人も活用していない人も、今回のワークでの気づきを、より良い話し合いを実現するために実践していただけたら幸いです。
・ワークの問いをスキルにフォーカスした問いにあえてしていたが、逆にそれにとらわれて話し合いが深まらないグループも見受けられた。参加者の視点を変えさせる問いを混ぜたほうがより効果的だと感じた。
・ワークのタイムキープがMF管理とグループ毎が混在してしまった。(部屋に共有の時計がなかったので、特に長めの時間の時に残り時間がわかりにくかった)。MFが抱え込まず、各グループに時間管理をまかせてもよかった。

【参加者からのプログラムフィードバックコメント】

・前提の共有が丁寧でプライベートなことも安心して話せた。
・グランドルールや参加者の役割をわかりやすい場所に示す方がよい。
・全ての他のグループの話し合いの様子がシェアできたのはおもしろいと思いました。
・全体共有の仕方がワールドカフェ方式だったが、全体発表も混ぜると良かった。

【企画者振り返り】
・コーディネーター役を初めて担当し、プログラムの企画段階や当日のプログラム進行の細かなデザインがなされていることを見ることができ大変勉強になりました。
・家庭内ファシリテーションというテーマ自体、身近でファシリテーションのスキル+αの能力が求められる内容で面白いテーマで自分も楽しめました。
・参加者構成によりグループの進行変わること、それをコントロールするためにテーブル・コーディネーターが配置されていること、プログラムの問いの入れ方や説明ぶりや時間管理により議論が変わってくることなど、プログラム進行上のデザインは大切な要素であると感じました。
・また、今後のプログラムを振り返っていく上では、半日では十分にプログラム・フィードバックの時間がとりづらく、時間が許せば、プログラムデザインを最後に詳細を示して、それについて少し議論し、関係者で振り返ればと思いました。

報告者

安倍 能行、小西 力哉

報告日

2018/9/8