2021年11月定例会4レポート『オンライン図工室のWS』東京支部

調査研究:東京支部 2021年11月度定例会

テーマ

開催日

2021年 11月27 日(土)

会 場

オンライン


【※企画運営担当(「氏名(所属)」形式で)】

・話題提供者* 楚良 浄(公立学校美術教員)
・三田地真実、長橋良智、東憲治(以上FAJ会員)
・堀尾育子(星槎大学大学院)

【※参加者数】
 会員  : 13名
 非会員 :  1名
 企画者 :  4名
 外部講師:  1名

申込者数  15名
  *キャンセル 0名 ドタキャン 0名

【※本テーマの主目的・検証したかったこと】
①オンラインでのワークショップを通じて、感覚的なもの‥手触りの感覚や紙の音など‥を共有しながら活動できるかどうか。
②小学生対象に行っている内容が、大人の方々にどのように受け入れられるか。
③オンラインで鬼ごっこなどの遊びが可能か?


【※主目的・検証したかったことについての実施結果】
①ある程度可能であった。課題は参加者により、製作中の様子を見せながら取り組んだ方と、そうでない方があったということ。
対面の場合、自然に見えてしまうが、互いの刺激になってよい面と、隠しておきたくてもできないという面がある。
②ほぼ受け入れていただいたように感じたが、子どもなら「やりたくないよー」と言えるが、本当のところは参加者の皆さんに伺いたい。
③参加者のみなさんが、ワークショップの熟達者であったこともあり、思ったよりもうまくできた。ほかにもいくつかのゲームを考えて、学校などでも活用してみたい。

【※実施内容(非参加者にもわかるように)】
コロナ禍をきっかけに一気に普及したオンライン会議システムを使った様々なワークショップでは、システムの制約上どうしても電送可能な映像や言語に頼りがちです。
本ワークショップでは、それ以外の様々な言語的・非言語的なコミュニケーションにも焦点を当てて、実際に図工室で実践されていたワークをオンラインで実施できるようにアレンジしたものをいくつか体験しました。具体的には、不思議物体、お面づくりをして、それを使っての活動も行いました。
一連のプロセスを振り返ることで、新たなワークショップのアイデア出しまで行いました。
最後に、話題提供者は、公立学校で図画工作を担当している楚良先生の普段の図工室の実践もご紹介いただきました。
御参加くださった皆様、ありがとうございました。

【参加者の声】
1,参加しての感想
・ 図画工作と聞くと「敷居が高い」感じがしていましたが、今回の流れですと、(大人でも子どもでも)楽しく簡単に 「芸術」「創作」の楽しさが味わえるなと思いました。
・図工についての説明が適切で発想が膨らんだ
・調査・研究という観点ではとてもよかった。気づきがありました。
・ 丁寧に進めてくれました。ありがとうございました。
・ 全体の流れも図工WSの流れも時間どおりに進みとてもよかったのですが、参加者のみなさんの行動や話す時間の配分に、さすがFAJのみなさん!と思いました。
・ 振り返りの時間をもう少しだけ短くして、楚良さんからのお話とチェックアウトにもう少し時間があってもよかったかもしれないと思いました。
・初めての参加でも安心して発言できる場づくりが心地よかったです。

・ インストラクションも分かりやすく、時間配分もゆったりとしていて楽しめました。
・最後の実践共有を最初にしていただいたら、違った視点で参加できたのかもと思いました。
・全員が安心して参加できるように工夫されていたと思う。(ブレイクアウトルームの活用や、それぞれの作品作りなど)最後、今後のアイデアを出し合い、もっとできそうなことが出てきたので、4としたが、とても満足!
・ 動作についてのディレクションに様々な工夫がされており、わかりやすかった。

2,特に、学んだこと、今後に活かしたいと思われたことは何でしたか?ご自由にご記入ください

・「紙に触る、音を聞く・・・」の流れから始まる(前記の)敷居を下げ「これ面白そう!」と思わせる流れ~もちろん授業や研修にも使えるが、自分の頭の中にあったブレーキも見事に外していただきました。ありがとうございます。
・ 画家を目指していた時期や、絵で食っていた時期もあったので、また制作をしてみたいなという気持ちになりました。
・ 意見に耳を傾け、次に生かしていくということを連続して続ける。
・ オンラインでつながるための視点は仕事で生かしたい。鬼ごっこ予想以上に良かったです。
・何気なくやっている作業の中で少しずつ自分の思い・願い・怒り・悲しみが表出されるような瞬間があった。こういう時間を持てた事、自分でハッ気づいた事は学びでした。
・オンラインでもオンラインを超えたつながりができるのだと体感しました。グループでの振り返りの中での言葉で「体験は身近(手元)で共有はオンラインで」というのがそれを表していると思います。楚良さんのインストラクションもとても具体的で離れている人にも届くもので、勉強になりました。どんな場面でもどんな相手でも、その場と人に合わせて、相手に伝わりやすく、わかりやすくというのはリアルでもオンラインでも大切なことだと思うので、今後に活かしていきたいと思います。
・一人ひとりの進捗をしっかりと確認する丁寧さ。
・テクニカルと進行を分担することでのリスクヘッジ。
・ オンラインでも工夫次第でつながることができると感じた。それぞれに良さを伝えたり、自分のことを発信したり、それぞれのものをつなぎ合わせたりすることを今後生かしていきたい!
・「動作は身近で、共有はオンラインで」という考え方


【企画側の気づき】
・本WSはプログラムが終わり頃の方に近づくに従って、参加者が元気になっている様子が見えた。
・ ーチャル背景を使うと、紙が透明になってしまうため、対策を考えたい。
・ ブレイクアウトルームごとに音楽を流すことも工夫してみたい。
・ ヘッドホンを使用していると、紙の音など拾いにくい。
・手元がある程度見えるような工夫を考えてみたい。パソコンのキーボードの上に物を置けないので、キーボードが下に入る高さ5センチ程度の台を試作してみてはどうか。
・手元を見せるか見せないかは目的などにもよるだろう。
・図工が苦手という人が参加できる工夫ができると良い。

報告者

東憲治

報告日

2021/12/02

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