2021年6月定例会レポート『実践から学ぶ 個人と組織のホールネス 〜自分の組織が進化するためにあなたができること〜』東京支部

調査研究:東京支部 2021年6月度定例会

テーマ 実践から学ぶ 個人と組織のホールネス〜自分の組織が進化するためにあなたができること〜

開催日

2021年6月26日(土)13:00~17:30

会 場

オンライン

講師・ファシリテーター
講師:丹羽 妙(にわ たえ)さん(株式会社ToBeings コンサルタント)
ファシリテーター:永野直樹(FAJ会員)
 
企画運営担当

永野直樹,石森昌子,立花浩司(以上、FAJ会員) 3名

【参加者数(会員)】
  81名(企画運営担当を除く,当日無断キャンセルを含まない)
  ※実参加者は最大時 62名

【一般】
  6名

【※本テーマの主目的・検証したかったこと】
・home's viの経験を生かして大企業の組織変革の支援を行なっているファシリテーションの
 実践から得られた考えるヒントをもとに,参加者それぞれが個別の問いを持って帰れるよう
 な場を提供する
・個人のホールネスから組織のホールネスへの気づきを深め,アウェアネスをシェアすること
 によって現場を変えることにつなげる

【※主目的・検証したかったことについての実施結果】
・組織のホールネスというテーマで,参加者それぞれが個別の問いを持って帰れるような場を
 提供するのは,参加者にとってはなかなか伝わりづらい(今回の定例会自体がチャレンジング)
・ツールややり方で考える部分と,実践から考えるという部分で大きな思考の違いがあるところに
 対して,実施者側のアウェアネスが足りていない部分があった
・実践,あり方,思考というものがやはりどんなファシリテーターにとって本当に重要なものだと
 思われ,もやもやすることも含め,今回の定例会が一石を投じることができたのではないか

【※実施内容(非参加者にもわかるように)】
1)個人のストーリーテリング:たえさん
2)全体性の天気図:個人ワーク
3)組織のホールネス:たえさん
4)組織と個人の相互作用
   テーマを思いつくか,外面・内面切り分け,矢印を書く
   と3つのステップで分ける.
5)アウェアネスを深める/ロールアウト
   *心理的安全性はどのようなものか,どうつくるか
    「お互いに言い合える関係」はどのようなものか
     受容するとは何か
   *いまここファシリテーション 感覚を研ぎ澄ます
  → '本当は誰からでも組織はよくしていける'

【企画側の気づき】
・たえさんの内省力に素晴らしいと思いました.最近,河合隼雄先生のYoutubeを見ていてユング
 心理学のコンステレーションだなと思いました.
・海外には社内にコンフリクトファシリテータがいて,対話によって組織をよりよく変えていくと
 いう文化があると紹介されましたが,本邦においてはまだその価値が十分理解されていないと思
 うので,組織や社会を変えていくのはまずはそこからだと思いました.
・組織という言葉も,ワークの最初の段階での意識合わせが必要.組織イコール企業組織と即座に
 読み替える人もいるかも知れませんが.最初に意識合わせをしないと認識がずれたまま話が進ん
 でしまいます.伝わりづらいテーマだからこそ,丁寧な説明が必要.

【参加者の声】
・組織づくりも小さく初めて、やりながら改善するプロセスが必要なんですね.そのような意味で
 は,アジャイルであり,プロトタイピング的ですね.
・ファシリテーションはともすれば技法に走るときもなきにしもあらずなのですが「人は素晴らし
 いものというリスベクト」が土台である!、ということを改めて大切にしたいな,と感じました.
・現場を変えるアウェアネスは,ひとりよりもグループで質問されながらシェアした方が引き出し
 やすい.
・都度自由参加かつ多世代参加のまちづくりPJTなど,1 on 1の場を持つのが難しい場合は,この
 ワークはとてもむずかしいと感じました(特に内面の体験).
・これまでの一般的なファシリテーションが介入していた現場は,対話する準備がまがりなりにも
 用意できていた.(会場で,対話を促進する役目) 次の領域(オンライン・修羅場のコンサル
 等)においては,いわゆる心理的安全性/傾聴(対話を始めさせる役目(合気道的いなし))を
 使っていく必要がある.という感じかな??
・自分にとっての無意識の前提に気づきがありました.しんどいです(笑)
・やってみて,確かに気づきは得られるというのはあります.最初のテーマ設定と,心理的安全を
 どうやって用意するか というのが難しかったのですが.自分が書いてみた内容が,意外と重い
 という気付きにもなりましたが.
・ロープレが「全体性」とどう関係があるのか,まだ腑に落とせません..
・観察者がいてくれることも,視点を変えて見てもらえるのでとてもよかったです.
・リーダーとして複数人を巻き込みたいのですが,やはり1対1からの対話が必要とのことで今回
 のプログラムなのでしょうか.小さくやってみる!があるからですね.
・個人を単一化して見てしまうけれど,個人の中の小宇宙を意識しないとですかね

報告者

立花浩司(FAJ会員)

報告日

2021/7/10