2005年度09月定例会 マインド・マップを使って議論してみよう東京支部

第21回東京地区定例会議事録

■日時: 2005 年 9 月 25 日(土) 13:00 〜 17:00
■場所:東京・千駄ヶ谷 日本経営協会セミナー室
■参加者数:69名
■話題提供チーム:大嶋友秀、山内のり子、長橋良智、森時彦、古杉和美、土井宏之、松尾公博、比良正彦、梅谷秀治、喜多豊
■テーマ:「マインド・マップを使って議論してみよう」
■企画意図
  ファシリテーションを効果的に行っていく中での、ファシリテーショングラフィックという手法があります。議論の推移を効果的にリアルタイムで、黒板やホワイトボードにグラフィカルに記録していくものです。そのひとつとして、マインド・マップというツールがあります。今回はそのマインド・マップに絞って、その基本を理解し、グループワークで、ファシリテーショングラフィックとして使ってみて、その有効性を体感あるいは検証してもらうことが狙いです。

■当日の流れの概略
・オープニング
・ミニ講義「マインド・マップとは?」(話題提供:大嶋友秀)
・実演「ちょこっとマインド・マップを使ってみよう」(話題提供:山内のり子)
・現場レポート?(話題提供:山内のり子)
・現場レポート?(話題提供:長橋良智)
・グループワーク?(マインド・マップを使って議論)
・グループワーク?(マインド・マップは本当に使えたか)
・グループ発表(各チーム代表によるマインド・マップサミット)
・クロージング

■内容

◎オープニング
  梅谷さんより、 FAJ の定例会についての説明。 FAJ 定例会は、道場であると。喜多さんより今回の企画意図の説明。

◎第一セッション


  ・ミニ講義「マインド・マップとは?」(話題提供:大嶋友秀)
  →はじめに。マインド・マップを知るきっかけ( 7 年前)
  →マインド・マップとは何か?何ができるのか?
  →マインド・マップの描くときの最低限のルールについて
  →大嶋さんの実践ケース紹介
  →個人の使用のマップから、グループで利用するマップへの挑戦
  →まとめ。楽しく機能的だから使いましょう!(原稿のマップ参照)

  ・実演「ちょこっとマインド・マップを使ってみよう」(話題提供:山内のり子)
  →パソコンを使って、みんなの前での自己紹介のマップを作成
   (基本ルールの実践と復習)

  ・現場レポート?(話題提供:山内のり子)
  →パソコン資料(横スクロール)を用いて、マインド・マップがファシリテーションに有効だったある事件をレポート。討論の流れをマインド&ハートからの構造分析!

  ・現場レポート?(話題提供:長橋良智)
  →フリーソフト(フリーマインド)を使って、草野球チームの戦略立案のケースを紹介。
 
  ・総括コメント(話題提供:森時彦)
  →議論の軸がぶれにくくて、全体を俯瞰することに有効なツールである。
  →アナログ的なアプローチ、デジタルなアプローチ、いずれにしろ使ってみると有効。
   使い分けるといい。

◎第二セッション
  ・グループワーク?(マインド・マップを使って議論)
  →「理想の○○」についてどのようなものか、グループの考えをまとめる。
   例えば、「理想のリーダー像とは?」「理想の上司とは?」など。
  →それを、マインド・マップを使って、グループでアイデア出しからまとめまで使用。
  →各グループの成果(写真参照:http://www.geocities.jp/koskos11/f-graphics/

  ・グループワーク?(マインド・マップは本当に使えたか)
  →グループごとの振り返りセッション。グループでマインド・マップを上手に使えたか。

 ・グループ発表(各チーム代表によるマインド・マップサミット)
  →グループ代表が先頭になり、円座のように机を囲み、サミットと称して、グループ発表を  行った。
  →感想(の代表的なもの)は以下のとおりです。
    ・ ブランチの出し方がわかりにくい。
    ・ いきなり描くことができず、ポストイットにキーワードを描いた
    だけで終わった。
    ・ 描いていくことで、バランス思考(構造的に分析)ができる
    ことがわかった。
    ・ アイデアを発散には有効。収束には不向きのように感じた。
    ・ 全体を見ることができるので議論の構造が理解しやすかった。
    ・ キーワードの取り出しが難しかった。

・クロージング
  →大嶋さんのマインド・マップの履歴の紹介( 7 年間のマップの推移)

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 【マインドマップや横スクロールの画像などはこちら】
  http://www.geocities.jp/koskos11/f-graphics/

  ※上記のHP( f-graphics ML )は、 FAJ-biz を通しての出会いなどもあり、 FAJ の会員  の中から自然発生的に集まってできたファシリテーション・グラフィックについての勉強会  です。
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■まとめ
  ファシリテーションを効果的にするためには、グループの全員の理解が共有されていかなければならないものです。そのために議論を可視化することはとても大切です。そのツールのひとつとしてのマインド・マップは有効であることはわかったが、それをより生かすためにどうするべきか、スキルの習得とともに、グループで具体的にどのようにすればよいのかを、今後も検討していくことにより、より効果的なファシリテーションを求めていくことができるでしょう。

■感想
  今回の定例会の準備は、これまでにないぐらい多人数の参加によるものになりました。マインド・マップについての経験者が興味を持つ人たちがどんどんと集まり、準備段階でもミニ勉強会が実施されたりして、まさにファシリテーションを体験しながらのものになりました。このように、定例会に参加しても、また準備をしても、みずからファシリテーションに関わりながら、スキルも習得できるという意味あるものになりました。

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