2007年度10月定例会 プチ・ワークショップ考具 in FAJ TOKYO東京支部

■2007年10月27日 FAJ東京支部定例会 『プチ・ワークショップ考具』in FAJ TOKYO

【定例会概要】

■テーマ:『プチ・ワークショップ考具』in FAJ TOKYO
■日 時:2007(平成19)年10月27日
■会 場:日本経営協会(NOMA)2F
■参加者人数:84名(見学1名、運営スタッフ7名含む)
■企画運営担当(敬省略)
 ・講師:加藤昌治氏(『考具』著者)
 ・ファシリテーター:西岡
 ・スタッフ:古俣・飯島・ちびまり・長橋・斉藤・中西・西岡
■内容:プチ・ワークショップ「考具」としてアイデアの拡散を徹底的に行う訓練をする。
・ワーク�:スライドに映った犬の名前と、その由来を1つ考える(3〜4分)
 →安易に名前をつけなかったか、選択肢を用意できたかがポイント。
・ワーク�:過去24時間のグッド&ニューを考える(3〜4分)
 →ワーク�と�を、グループ内で発表した。
・ワーク�コンビニエンスストアの既存のサービスについて知っていることを出しまくる
 →制限時間20分で、ポストイット(100枚以上目標)に既存の要素を書き出す(個人ワーク)。次にみんなが書いたアイデアを、壁一面に張り出し、全員が確認しあう(自分に書けたもの、知っていたけれど書けなかったもの、知らなかったもの、の三種類になる)。

・ワーク�アイデアスケッチ、CVSの新しいサービスのアイデアを15枚以上書く
方法は、マンダラートを下書きに使いながら、アイデアを考える。出たアイデアを、参加者同士で疑似的に評価する(評価項目 ○:筋が良い企画 ☆:面白い企画)。
・ワークのまとめ(グループごとでの振り返り)、Q&Aセッション
■レイアウト:
・長机×2つで島。アトランダムに配置。グループ数は12個(1グループ@6名)。
■配布物:
・テキスト「プチ・ワークショップ「考具」(加藤昌治著)」

【定例会フロー】

■12:30〜受付開始
■13:00〜定例会スタート
 ・徹底的なアイデア出しを行うことを目的とする
 ★ ワーク�:スライドに映った犬の名前と、その由来を1つ考える(3〜4分)
 ★ ワーク�:過去24時間のグッド&ニューを考える(3〜4分)
 ★ ワーク�と�を、グループ内で発表した。

【 講義内容 】
 ・発表した犬の名前は「選んだ」結果か? 考えるとは選ぶこと。そのために必要なのは選択肢の数。
 ・ポイントは「アイデアと企画とを分けて考える」こと。物理的、時間的に分けるとよい。
 ・広告会社の場合、アイデアを数百個は出す。選択肢を出し尽くさないと、良いアイデア、その先にある企画にたどり着かない可能性が高い。
 ・アイデアは最初に自分のわがままから考える。その後一つを選び、実現性のある企画に仕上げていくのが、正しい企画の作り方である。
 ・会社で、社員に「次の会議までに企画を持ってこい!」というのは拡散-収束のプロセスを一人の中で完結してこい、といっているのと同じ。まずは宿題で、アイデアをたくさん持ちより、打ち合わせの席で『企画にするためのアイデアを選ぶ』プロセスを踏むやり方もある。
 ・アイデアとは、既存の要素を組み合わせたものを言う。
 ・ 企画とは、「これは良い!」というアイデアを、予算と時間の都合(思いやり)を配慮する作業を行い、現実的に整えたものと考える。
 ・「新しいアイデア」とは、世界的に最新でなくても良い。自分の職場、自分の業界などで新しければそれでよいのではないか?
★ワーク�コンビニエンスストアの既存のサービスを出しまくる
→制限時間20分で、ポストイット(100枚以上目標)にアイデアを出す(個人ワーク)。次にみんなが書いたアイデアを、壁一面に張り出し、全員が確認しあう(自分に書けたもの、知っていたけれど書けなかったもの、知らなかったもの、の三種類になる)。

★ワーク�コンビニエンスストアの新しいサービスについてアイデアスケッチを15枚以上書く
 �マンダラートを下書きに使いながら、アイデアを考える
 �出たアイデアスケッチを、参加者同士で疑似的に評価する。
評価項目 ○:筋が良い企画 ☆:面白い企画

★ ワーク�振り返り(20分間)
 �各自、学んだことをひとつ、1枚の紙に書く。
 �グループで、書いた内容を話し合う

★ 質疑応答(Q & A)
Q1 考具を使うとき、「『こういう状況では、この考具』を使うという、ノウハウはありますか?」
A  特にないです。自分のやりやすい方法でやってください。また、あまりテクニックに走らない方が良いと思う。

Q2 会議参加者から、意見を引き出すような呼びかけはありますか?
A  他己紹介や、今週で一番面白かったことはなに?など、あるていど答えやすい質問をしてあげて、回答を紙に書かせると良い。

Q3 アイデアだしをした後、どう、アイデアを収束させたらよいか?
A  今日のワークは、収束させる系の題材では無く、選ぶもの。アイデアは全員がごういするような形で収束させても、それがよいものとは限らない。

Q4 アイデアを捨てられた人は、モティベーションが落ちないか?
A  考え方は2つある。企画を仕事としている人は、それを仕方が無いものと思うべき(アイデアの勝ち抜き戦と割り切る考え方)。もう一つは、(勝ち抜き戦でない場合は)アイデアの発案者に「ここが面白いよね」などフィードバックをしてあげることで、モティベーション低下は少し防げるのではないか?

Q5 未完成のアイデアの完成度を高める方法はあるか?
A  ブレーンストーミングでアイデアをもむと良い。もともとのアイデアを四則演算していくイメージ。

Q6 グループでアイデア会議をするとき、ファシリテーターはいるのか?
A  企画会社にはファシリテーターではなく、ディレクターがいる。ディレクターが大きな決定権を持つ。だが、対人コミュニケーションスキルとしてのファシリテーションが必要になっている。近年、ファシリテーションスキルを勉強したディレクターが増えてきた。

■17:20〜 クロージング
・ 片付けの案内
・ 11月定例会の案内
 (編集工学研究所について)
・ 11月9日の平日勉強会の案内
・ ファシリテーションパークの案内
・ 泡の会のお知らせ

議事録担当(斉藤正明)/かとう加筆
− 以上 −

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