2010年度2月定例会 5.ファシリテーションにおける〈対話法〉の可能性東京支部

事業内容: 東京支部 定例会
テーマ: 『ファシリテーションにおける〈対話法〉の可能性』
開催日: 2011年2月26日
会 場: アカデミー茗台(文京区)
講師・ファシリテーター: 浅野良雄 1名
企画運営担当: 小寺康史 飯島邦子 佐藤成臣 田中広美 牧島正武 5名
参加者数(会員): 23名
一般・見学者数: 1名
テーマ詳細

プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
【概要】
1994年に浅野が考案したコミュニケーション理論〈対話法〉は、ファシリテーションにおける重要なスキルである「傾聴」や「共感」を、目に見える(耳に聞こえる)具体的なスキルとして定義した「確認型応答」を軸にしています。〈対話法〉の原則は、「自分の考えや気持ちを言う(反応型応答)前に、相手が言いたいことの要点を、相手に言葉で確かめる(確認型応答)」ことです。公私を問わず、日常のあらゆるコミュニケーションの場面で、必要に応じて、この原則を使うと、誤解や意見の対立から起こる対人関係の悪化を防ぎ、本音でのコミュニケーションが活性化します。
重要な話をするときはもちろん、誤解や意見・感情の対立が起こりそうになった場合に、この原則を使うと、対話の軌道修正ができるので、ファシリテータにとって、特に役立つスキルです。なお、ファシリテータだけでなく、参加者全員が、この原則を守るように心がけると、さらに効果的です。そして、〈対話法〉の理論とスキルはシンプルなので、長時間の訓練をしなくても、誰もが比較的容易に習得できることが、〈対話法〉の最大のメリットです。
現在、〈対話法〉は、医療者・患者関のコミュニケーション(医療コミュニケーション)や、福祉・介護の現場、学校教育、カウンセリングなどの各種相談活動に応用されており、今後、ファシリテーションやコーチングでの応用が期待されています。そして、浅野は、〈対話法〉の理論を、International Listening Associationの年次学会で、2009年から2年続けて(北米のミルウォーキーとアルバカーキ)発表しており、国際的にも有用性が認められつつあります。

当日は、「簡単なワークを交えながら〈対話法〉の理論と応答スキルを説明」「誤解や対立が起こる模擬会議の実演と、〈対話法〉を応用したファシリテータの役割りについての解説」「〈対話法〉をファシリテーションに応用する方法について、参加者同士での意見交換」などを行う予定です。

浅野氏の提唱される対話法(特に確認型応答)はファシリテータにとって必須のスキルです。特に対立や誤解が起こっている場に大きな威力を発揮します。覚えていてまず間違いはありません。今回の定例会ではスタッフが行う模擬会議をビデオで録画し、それを再生しながら全員で確認型応答を取り入れたファシリテーションを実践的に学んでいきます。
 
【プログラム】
(1) イントロダクション:MF紹介、今日の流れ説明
(2) アイスブレイク:カウントダウンしながら自己紹介
(3) ワークを交えた理論レクチャ
(4) 対話法の実践:模擬会議を録画し、再生しながら確認型応答を考える
(5) 振り返り:「私の現場の確認型応答活用方法」(ワールドカフェ形式)
 
【担当者振り返り】
●(4)の時間をもっと長く取りたかった。
●満員御礼で期待の大きかったテーマと思われましたが、参加者の振り返りコメントを見ていると、期待通りもしくは期待以上の場になったんじゃないかと思います。
 
【参加者コメント】
●確認型応答は練習が必要。
●自分なりに振り返ってみて、自分に思い込みがあることを前提とすることに加えて、コミュニケーションの場での相手への気遣いや相手のことをわかろうとする気持ちをやわらかく表現することなのかなと、今は感じています。
●会議に臨む姿勢とはどんなものか・・・「個人」と「組織」その2つを背負いながら発言する。そんなことを気づきました。
●コミュニケーションの深さをあらためて気づかされた定例会でした。コミュニケーションのとか、ファシリテーションとか、色んなスキルがあって、その時々にあった対応を、即座に体現できるように・・・・そんな風にいつかなれるといいなぁ。。。いつのことかなぁ。。。。などなど。
 
【Co振り返り】
●プログラムの中で、ビデオ録画・再生があり、必要機材の確認、手配等、準備に手間と時間がかかりました。PCからでもプロジェクターからでも音声を出す場合にスピーカーは必須だと思いますので、会場に設備や貸出があるか、持ち込みになるかの確認は大事だと思いました。
●テーマの告知文は前月末には出来ていたので、Webの予告がなかったこと、本番の告知が遅れたことは残念でした。
●初じめてのCoで、運営委員会、企画チーム、講師、会計担当、Webチーム、Tco、Co・・・のみんなの連携で定例会が成り立っていることを実感しました。その要としてのCoの役割については、毎回人が変わるので、ある程度マニュアル化しないと難しいのかなと思いました。
 
報告作成者 田中広美(おーまま)
報告日 2011年3月5日
その他特記事項  
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