2014年度7月定例会 3.『地域がやる気になる活性化プロジェクトの組み立て方  〜沖縄離島の事例に学ぶ地域開発プロジェクトデザイン〜』東京支部

       

事業内容 調査研究:東京支部 2014年3月度定例会
テーマ

テーマ3『地域がやる気になる活性化プロジェクトの組み立て方〜沖縄離島の事例に学ぶ地域開発プロジェクトデザイン〜』

開催日  2014年7月26日(土)
会 場  ハイライフプラザいたばし 2階 Bホール
講師・
ファシリテーター
平井 雅(FAJ会員) 1名
企画運営担当
飯島邦子・大川雷電(以上、FAJ会員) 
2名
参加者数(会員) 24名
一般・見学者数 0名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など

【概要】
沖縄の離島地域は人口500人から2000人ぐらいのコミュニティが多く、その活性化プロジェクトは成功したものも失敗したものもある。その経験からある仮説が導き出された。今回の定例会は、その沖縄における地域開発の現場から導き出された経験則をもとに、組織活性化のためのプロジェクトデザインはどのようにすればうまくいくのか、何に注目すればよいのか、などを参加者とともに考えた。
そして、地域だけでなくその他の組織への応用も視野に入れながら、組織・コミュニティ活性化のプロジェクトデザインに取り組み、その上で、実践的な現場で必要だと思うこと、求められること、などを共有し、仮説フレームワークについてのフィードバックを頂く場とした。

【プログラム内容】
1)ラティーノ自己紹介
2)地域振興の現場でのラティーノの役割の話
ファシリテーターであり、コンサルタントであり、TPOに合わせていったりきたりする。
3)グループ分け
定例会参加回数でラインナップ。なんと300回以上から始めてまで様々な方が参加!5グループに分かれる。
4)アイスブレイク
どんな参加者がこの場にいるのか?問い3つを投げかけで確認。
?間違いなくA、?どちらかといえばA、?どちらかといえばB、?間違いなくBの4択をしてもらう。
5)前提知識の共有
沖縄離島の実情に関する知識と実際の地域活性化イメージを共有することが目的。
共有した内容は、沖縄の離島の現状、これまで支援した離島、支援内容例(分野・基本方針)、
そして仮説(プロジェクトデザインフレームワーク)等について。
6)午後の進め方を共有
仮想ケース事例を説明し、その地域活性化に向けて、仮説フレームワークを用いて
プロジェクトを組み立てみることであるという説明とQ&A。
〜ランチ〜
7)計画書づくり
模造紙2枚をつなげて大きなワークシートをテーブルにセットし、付箋(ピンクが見出し、黄色が中身)で書き出す。
付箋をフレームにあてはめながら計画書づくりを行う。
課題がつかみきれないチーム、アイデアから発散していくチーム、活性化の目的から考えるチーム・・・と
様々なアプローチで計画書づくりがなされた。
8)他の島巡り
一人だけグループに説明員を残し、それ以外は他のグループを見て回る。
途中説明員を交代し、全員が他の島の企画を見るて回る。
9)島ごとの振り返り
問は3つ。1.今日の収穫は何でしたか?2.それは今後どのように活用できそうですか?3.今回の5角形モデルについて、どんな点が改善できそうですか?について、それぞれグループで対話する。
付箋紙に書き出したコメントを会場内に貼り出された3枚の模造紙に貼りつける。
10)チェックアウト

【参加者の声】
・地域の特性は違うとはいえ、小地域における取り組み方法は、離島であれ、都市部においても活用できるものだと、改めて実感。
・町おこしに限らず、人を巻き込む段取りみたいなものがわかった。(その段取りにも事前準備が必要であることも)
・地域づくりはコンサルテーションとファシリテーションの両方を使う。
・本当のコアメンバーは3人くらいと普段、現場で感じている実感とあって頷けた。
・あきらめないで継続すること、グループメンバーの前提をそろえること自体が難しいということ。
・それぞれの立場でそれぞれの意見を言えるような場づくりを、その場にいる人たちでつくっていくことが大切。
・離島のおかれている状況や、地域おこしの方法の一端にふれることができた。
・全体的に、よかった。
・どこまで(ゴール)の設定がわかりにくかった。
・他のグループの発表を見て回るのではなく、ひとグループずつやった方が全体で共有でき、そこから更に考えることもできるのでは。
・コンサル系の人だけで集めてやってもいいのでは?
・五角形というツールは、「5つの視点」ということではよいと思うが、表にプロットした方が抜け漏れを防ぐ意味で分かりやすいのでは?
・地域づくりはファシリテーションとコンサルテーション、のコンサルテーションが腑に落ちていない人が見られたので、コンサルテーションの方をもう少し丁寧にやってもよいのではないか。
・短期プロジェクト(数か月)ではなく、中期プロジェクト(2年から3年)くらいのものにすると、五角形は回しやすい。
・自分たちのグループは、ワークショップの課題が理解できていなかったのでそのあたりを補足する説明を追加するとよいのではないか。また推進委員会のそれまでの関係性を明記するとよいのではないか。
・面白かったのだけど、委託事業の制約などがわからない方にわからせるのは相当にヘビーだと思う。
・実際の事案から、いくつかの制約事項を意識して外すとか明示するなどの形を取らないと、結構、ストレスが大きいように思う。
・五角形の頂点の言葉について、汎用的な設定にしてあるが、離島活性化モデルの場合の言葉に置き換えると使い易くなる。
・おもしろかったです。ラティーノのFもおもしろかったです。ありがとうございました。
・ラティーノさんのような地域実践の経験豊富な方が、このたび、FAJの会長になられたことは、本当に心強く感じました。

【MF振り返り】
企画当初、今回設定した地域活性化というテーマが東京支部という都市部での定例会の参加者層とマッチするか不安だったが、「人々を巻き込みながらムーブメントにしていくためのファシリテーション活用」について、予想以上に、参加者のニーズの高さを手応えとして感じた。
離島の地域開発というあまり一般的には知られないコンテンツを扱うことから、前提情報の共有のために午前からの開始で計5時間のワークとなった点については概ね参加者の理解を得られたと感じるが、将来的に他の地域で実施するなら、もう少し短縮できないか検討の余地がある。
また、企画段階でCOをはじめ何名かの会員の方々からアドバイスをいただいて内容をブラッシュアップできたのは、遠隔地を拠点に活動する自分にとっても新しい視点を得ることができ収穫となった。

【担当者振り返り】
◎コンテンツと話題提供者とのコミュニケーションについて:
・沖縄離島の地域開発を題材にしていたが、組織やチームを作り上げていくための人の巻き込み方には共通のものがあり、どの参加者にとってもお持ち 帰り感のあるワークになり、参加者にもおおむね好評だった。
・話題提供者が遠隔地在住のため、ミスコミュニケーションにならないようこまめに情報共有(主にメール・Skype・電話で)したのは良かった。
・ネタエントリーシートを作り上げる過程で、COとMFの相互理解度が深まった。エントリーシートの活用方法をさらに深めていくのも定例会を充実させていく上で、重要なファクターになるように思った。
◎会場について:
・初めての会場だったが、駅からも近く使いやすい。
・事前に会場のセッティングをしてくれて、当日現状復帰の必要が無いのは嬉しい。
・ただし、荷物は事前に受け入れてもらえない。入室と退室の時間はかなり厳しい。
・パーティションで仕切られているので、声は通りやすい。
・エアコンの風の循環が悪く、場所による温度差が激しかった。
◎直前のキャンセルについて:
他の会員の参加の機会損失や、泡会費用損失にも繋がってしまうため、当日の連絡ルートや事情の周知について検討の必要あり。

報告者 飯島邦子
報告日 2014年8月5日
その他特記事項
 
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