2015年度1月定例会 2『職場をイキイキ前向きな場にするための知恵やマインドをつかもう』東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 2015年1月度定例会
テーマ 職場をイキイキ前向きな場にするための知恵やマインドをつかもう
開催日 2016年1月23日(土)
会 場 大橋会館 大教室
講師・
ファシリテーター
加藤朝史(FAJ会員) 1名
企画運営担当
浅野学、加藤朝史、加藤博敏、柴田千晶、中野功(以上FAJ会員)
4名
参加者数(会員) 22名
一般・見学者数 0名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
【概要】

 「会員なら誰でもできる、定例会の企画・提案を話しあおう」と開催された、15年6月の定例会「ネタのタネ」
ここで出た「FAJの定例会では旨くファシれるのに、なぜ職場では旨く行かないのか?」のモヤモヤ解消を、定例会のテーマにしてみよう!と集まったメンバーで企画チームを結成。当時の仮テーマ「組織運営に悩んでいる人集まれ〜!」を基に、6カ月12回のMTGを経て「職場をイキイキ前向きな場にするための知恵やマインドをつかむ」と名を変えて、実現しました。
何か提案しても、乗って来ずに冷めている人が居るとか、陰口が聞こえてくる。その場は盛り上がったんだけど続かない。そんなあなたの職場。
定例会に集まった他の参加者に、あなたの悩みを聴いてもらい、語ってもらう。そんなワークの中から、あなたには見えていなかったことを知り、気付けるように。 「職場をイキイキ前向きな場にするために、明日からやってみようと思える知恵やマインドをつかむ。」をゴールに掲げ、プログラムを作りあげました。

【プログラム内容】

(1)アイスブレーク
? 最近あったニュースは?(近くの方と)
? 職場のイキイキ度アンケート(手上げ式4者択一)
? イキイキ度のバランスがとれるように4人グループつくり、場づくり。
? Gr内自己紹介(自分の職場は何をしている職場かなど)
(2)ワーク1
? 職場がイキイキしていないと感じる、職場の人たちの言動や態度について、
Gr内で紹介しあう。
? 今日、話し合う事例を、Grメンバーの事例の中から一つ選ぶ。
? どんな事例が選ばれたかを、選ばれた人(相談者)が簡単に紹介して全体共有。
? Grで選んだ事例について、どんな背景や原因があって、そのような状態になって
いるかを相談者に質問して、Gr内共有。
(3)ワーク2
? GrでFを1人立て、他の2名は相談者の職場の人の視点にたって、
・ その人(相談者の職場の人たち)は仕事をするうえで何を大切にしているか?
・ その人からみてどんな職場に見えているか?
・ その人から見て相談者はどう映っているか?
などを、Gr内で話し合う。
? 話し合いで気付いたことを模造紙にまとめる。
(4)全体共有
? 各Grの話し合いの様子を発表。
? 話し合いでの気付きを基に、「自分の職場をイキイキ前向きな場にするために何かできること」を参加者全員からそれぞれ全体共有。
(5)プログラムフィードバック(良かったこと。こうすればもっと良かったこと。)
(6)企画チームへの応援メッセージ記入(アンケートに代えて)

【参加者から出た気付き】 (プログラム(4)-?より)
・ 相手の立場に立ってみること、視点を変えてみることの大切さを再認識した。
・ 相手が何を大切にしているか?何をを自分に伝えようとしているのか?を考えるようにしたい。
・ 伝えたいことを、相手にわかりやすく、具体的に伝えるようにしていきたい。
・ 利害関係者ではない方からの意見は客観的で、自分に見えない相手目線で良かった。
・ 自分の立場でも、できることがことがあるんだなって気付いた。「やっちゃうか、やらないか。」
・ とにかくザックリでも話し合うこと、コミュニケーションをとれることの大切さを改めて感じた。
・ イキイキしていない職場で、イキイキしていないのは自分だけだったかも?って思った。
・ こうして相談に乗って貰える場って良いですね。
・ 上司でも、良い会社でも、悩みってあるんですね。
・ 人間って、承認要求が大きいんだな。認めてあげることって、大事なんだな!

【参加者からの振り返り】(プログラム(5)より)

<良かったこと。>
・ 現実の事例で話し合えたのが良かった。話も拡散せず、深まった。
・ ワーク1の途中で事例共有したことで、各Grの粒度が揃った。
・ ワーク2で示した3つのポイントが、話し合いのガードレールになって良かった。
<こうすればもっと良かったこと。>
・ ワーク2で相談者の職場の仲間の視点に切り替えるのが難しかった。
一人称で話ができるようなガードレールがあると良かった。
・ 相談者の職場の情報を共有する時間が短かった。
・ 各自が冒頭に考えていたことを、一人振り返る時間があると良かった。
・ ワーク2で、相談者が孤立しないように、ガードレールの工夫をすれば、
テーブルファシリテータ無しで、1対3の話し会いでも良かった。

【メインファシリテーター振り返り】

 初めてのメインファシリテータということで、みなさんから多くのサポートいただき、何とか乗り切ることができました。ありがとうございました。
定例会と違い職場はなかなかイキイキ前向きな場にならない。そもそも定例会の参加者と職場の人間は意識が違うから仕方ないかと思いがち。そこで?アハ!体験〞。あーそうかと思ってもらうきっかけとして?視点を転換し〞、相手の視点から考えることで、新たな気づき(明日からやってみようと思える知恵やマインド)をつかんでもらうことを狙ったプログラムにしました。
プログラムの作成過程では、どうしても理屈でワークの展開を考えてしまいがちでしたが、実際にワークの参加者がどう受け止めるかについて、経験豊富な企画メンバーからの意見をもらいながら、まさにプログラム作成も自分の視点ではなく、相手(=参加者)の視点が重要だという"アハ!体験"をしました。
定例会の当日は、ワーク2の「3つの問い」にスムーズに入れるかどうかひやひやしながらの進行でしたが、「3つの問いのおかげで考えやすかった」、「相手の立場に立つことの重要性を再認識した」といった意見をもらうことができ、大変満足しています。
また「利害関係ない人からの意見は客観的で気づきあり」、「組織図を書いてみるといろいろなことが見えやすい」「人のことばかり考えずに人に自分のことを考えてもらおう」等、自分が想定していなかった気づきを聞くことができ、大変勉強になりました。
ファシリテータとしては、「わかりやすく伝えられるか」「インタラクティブに進められるか」という二つの課題を置きました。前者は自分としては結構できたのではないかと思いますが、後者については、各テーブルで何が起きているかの把握が思った以上に難しく、今後の大きな課題です。
ちなみに私はここ最近職場で誰かと衝突する度に必ず3つの問いをしています。すると自然と怒りが収まりイキイキ前向きに話ができます。さらに不思議なことに相手も歩み寄って来てくれます。

【企画者振り返り】

 6月の定例会で、沢山出たテーマの内の1つに集ったメンバーで結成した"サロンおふ"。
メンバーの認識合わせや、プログラムの骨格づくりまで、何度もMTGを重ねましたが、企画初参加の6月定例会のテーマ提案者が、企画チーム初参加にも関わらず、プログラム起しから、当日のMFまで、主体的に動いてくれました。
企画チームへの応援メッセージでも、「また参加したいので繰り返しネタにして!」「難しいテーマなのに、良くここまでプログラム作り上げたね。」「FAJだからこその具体的で親身な話し合いができた。」「学ぶことが多かった。」と、ありがたく嬉しいメッセージを、沢山いただけて、達成感のある定例会でした。
プログラムや進行の改善点も見えてきましたので、機会あれば、バージョンアップして再演してみたいです。
また、6月定例会「ネタのタネ」の「会員なら誰でもできる、定例会の企画・提案」の第1号としての実現も、半年かけて遂に叶いました。

報告者 加藤博敏
報告日 2016年2月5日
その他特記事項
定例会と職場の差異を実感している方に参加していただきたく、定例会参加経験のある方のみを、募集対象としました。
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