2016年度8月定例会 1『ストーリーという点から組織を元気させることを考えるワークショップ』東京支部

事業内容 調査研究:東京支部 2016年8月度定例会
テーマ ストーリーという点から組織を元気させることを考えるワークショップ
開催日 2016年8月27日(土)
会 場 葛飾シンフォニーホール
講師・
ファシリテーター
香取一昭(FAJフェロー) 大嶋友秀(FAJ会員) 2名
企画運営担当
東憲治 佐々木順一 干田尾恵子(FAJ会員)
3名
参加者数(会員) 31名
一般・見学者数 0名
テーマ詳細
プログラム内容
担当者振り返り
参加者コメント
など
なんで人の話を聞かないのかなあ。
ダイアログですよ、ディスカッションじゃないと説明したのに。
なんで、リアルな自分の話をしないで、表面的なことばかり話しているのかなぁ。
もっとマジで語り合えよ!
なんで人の話をすぐに決めつけるかなあ。そんなんじゃ安全な場なんてできないじゃない。

組織の話し合いの中でありがちな光景ではないでしょうか?

そんな風に思ってしまう時に、足りないものはストーリーです。
個人のストーリーが語られていない、組織のストーリーを共有していない!
そんなことが起こっています。

あなたは会社のビジョンを熱く語れますか?
あなたのやっている仕事を熱く人に話をすることができますか?
ストーリーとは、そんな時に大きな力を発揮するものなのです。

今回のテーマは、その「ストーリー」そのものです。

このワークショップで、
ストーリーって、自分にとっても、組織にとっても、
めちゃくちゃ重要であることに気づいて欲しいのです。

そして、ストーリーとは何か。どんな風に探せばいいのか。
どんな風に語ればいいのか、そんな疑問を演習とダイアログを通じて考えていきます。

ホールシステムアプローチと呼ばれるグループファシリテーションの
手法でも、随所にストーリーやストーリーテリングを意識したプログラムになっています。

例えば・・・

・ワールド・カフェでの語らいは、参加者のストーリーと言えるでしょう。
・オープン・スペースで行動計画の向こうを思い描く時、その語りはストーリーでしょう。
・AI(エーアイ)では、ハイポイントインタビューは、相手のストーリーを引き出します。
・フューチャーサーチで、未来の姿をインプロで表現する時、それもストーリーです。
・ダイアログとは、言ってみれば、自分のストーリーを語るようなものです。


ストーリっていうのは、ハンバーグにとってのパン粉のようなものです。
パン粉がないと、肉と肉がつながりません。
ストーリーは、人と人、人と組織を結びつけていくパン粉なのです。

そんなストーリーとは何かを、徹底的に考えていくのがこのワークショップのです。

MFを務める香取一昭さんは、ホールシステムアプローチの専門家です。
ワールド・カフェやフューチャーサーチの役者であり、何よりも大手通信会社の現場で
ホールシステムアプローチを実践してきたエキスパートです。
そのパートナーを務める大嶋友秀さんは、スピーチやストーリーの専門家です。
ストーリーについては、元松竹シナリオ研究所の川邊一人氏に師事し、
何がストーリーかを学び、自らのストーリーテラーとしても活躍しています。

ストーリーという視点から、じっくりと組織と人とファシリテーションを考えてみたい人、
ぜひ、このワークショップに旅立ってみませんか?

このワークショップで、参加した皆さんが何を得るか、それは私たちはわかりません。
なぜならば、いつだってストーリーとは葛藤のドラマですから激しいのです。
自分で何をもぎ取っていくという強い思いがいるでしょう。

そのために、冒険心あふれる人を募集します。

【プログラム内容】
1.旅立ち・・チェックイン ストーリーテリングとは
2.困難との遭遇・・現状の問題を書き出し、グルーピングする。
3.覚醒・・ペアインタビュー 他己紹介 
4.彼方での戦い1・・知識共有
・ストーリーテリングのプロセス 
・ホールアプローチシステムなどにおけるストーリーテリング 
・ビジネスにおけるストーリーテリングの目的) 
英雄伝説
5.彼方での戦い2・・物語パレットの製作
6.帰還・・物語作成 解説

【参加者の主な意見】
・物語を問題解決のフレームワークとすることは使えそうと思った。
・ストーリーテリングが良いという情報はあったが、実際に自分やほかの人がやっているのを見ることが出来て良かった。
・ストーリーを探ると自分自身を見直すことができた。
・インタビューで聞かれることで、自分なりのストーリーのポイントがでてもきた。
・メンバー間で物語を共有することで、深い話ができた。
・他者のとらえ方が必ずしも自分の意図している内容ではなかったことを実感したこと。
・ストーリーテリングが組織活性化する手法、どう現場にもっていくといいかヒントがあるとよかった。

【MF振り返り】
MFとしてふりかえると、まず定例会でチャレンジをやってみることの価値を再認識できたことです。
今回のワークショップは、その構成そのものも、物語のマザー(英雄伝説)にそって行いました。具体的には、ストーリーに対する認識の欠如を持ってもらい(旅立ち)、日々参加者の皆さんが属している組織での大きな問題を考えて(困難との遭遇)、参加者の嗜好する物語をインタビューすることで自分の強みを発見して(覚醒)、その問題を解決するための武器を得て(彼方での戦い)、問題を解決するためのロードマップを英雄伝説のフレームで考えてみる(彼方からの帰還)でした。
実施しながらMFとしての気づきや学びも多かったです。そのあとのふりかえりのコメントも大いに学ぶべき点がありました。アンケートを通じてのコメントでは、多くの刺激的な感想や意見をいただきました。
全体的に感じたのは、組織を考えるにしても、ストーリーやストーリーテリングという視点は、大きな可能性があることがわかりました。フィードバックを反映させながら、プログラムを新たなものに「成長」させていた機会をいただいたと思っています。
話題提供という例会は、挑戦的なものを持ってくると、より気づきや学びが多くなると強く感じました。今回の話題提供から、多くの人が実験的な試みをするようなきっかけになれば、嬉しいです。一つの定例会の終わりは、まちがいなく、参加された人、企画してくれた人、話題提供した私たちの新たな旅の始まりなのですから。

報告者 大嶋友秀
報告日 2016年8月31日
その他特記事項
 
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